ならぬことはならぬものです/(旅)
- 2016/07/06(Wed) -
 旅の取材で久々に会津へ。

2016_会津


「什の掟」
一、年長者の言ふことに背いてはなりませぬ
一、年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ
一、嘘言を言ふことはなりませぬ
一、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
一、弱い者をいぢめてはなりませぬ
一、戸外で物を食べてはなりませぬ
一、戸外で婦人と言葉を交へてはなりませぬ

  ならぬことはならぬものです 


「あいづっこ宣言」
一、人をいたわります
二、ありがとう
   ごめんなさいを言います
三、がまんをします
四、卑怯なふるまいをしません
五、会津を誇り年上を敬います
六、夢に向かってがんばります

 やってはならぬ
   やらねばならぬ

 ならぬことは
   ならぬものです






 何度訪れても思うのだが、私は会津が好きだなあ・・・・・・。

 (おしまい)
スポンサーサイト
この記事のURL | | ▲ top
熊野紀行序説/(旅)
- 2015/10/12(Mon) -
熊野5
▲往時の石畳の上をゆく熊野古道


 『Discover Japan』という月刊誌の取材で、熊野を旅した。

 今回のテーマは熊野古道と、その玄関口となる口(くち)熊野、現在の和歌山県田辺市のうまいものや名所、名物であった。

 熊野古道が世界遺産となるかなり前、当時、トレッキングが趣味だった私は、熊野古道を訪ねる長旅を計画していたことがあった。結局、それは諸般の事情で実現できなかったのだが、20数年後の今、改めて熊野を旅できたことはなんともうれしい。


 旅の醍醐味は思わぬハプニング。当初、取材予定には無かった古刹にて、由緒ある弓を拝見。実際に手に取らせていただくこともできた。合成弓でかなりの太さであるが、重さは見た目に比べるとかなり軽いものであった。

熊野2
▲紀州竹林派の弓術家であり、通し矢の天下一として知られる、江戸時代前期の
紀州藩士・和佐範遠が愛用していた弓を拝見


 朝は港で、シラス漁を見学。「ちょっと食べてみな」と言われていただくと、これがまた実にうまい! 誰か、冷酒でももっていないかね・・・。

 熊野7
▲江川港で水揚げされたばかりのシラス


 旅の夜は、田辺の歓楽街・味光路で山海の味覚と酒を。名物のウツボ料理は、以前、土佐で食べたものよりもはるかにうまかった。また今回の取材では、「スナック」もキーワードになっているということで、十何年かぶりにスナックに入る。

 スナック・・・、それは昭和の残照。ママの絶妙なトークとカウンター芸、そしてカラオケで紀州・田辺の夜がふけていく。

 熊野3
▲名物のウツボ料理各種


 旅の終わりは、紀州が産んだ知の巨人・南方熊楠関連の施設を訪ねる。熊楠家族ゆかりの研究者の方のお話は、たいへん興味深いものであった。

熊野8
▲南方熊楠が実際に使っていた書斎


 わずか3日間の旅だったが、初めて訪れた熊野は旅人を拒まない“明るい開放感”と“神と人の距離感の近さ”が印象的であった。

 詳しくは、来月発行予定の本誌を読まれたし。

熊野6
▲明治の大水害で流されるまで、熊野本宮大社があった大斎原の大鳥居

 (了)
この記事のURL | | ▲ top
月と祈りの島々/(旅)
- 2015/08/02(Sun) -
 昨日まで、雑誌の取材で松島に行っていた。

 松島湾は月の名所として知られる。

 満月の夜、水面に浮かぶ島々の間から月が昇ると、はじめ海面のさざ波が金色に染まる。これを古の人々は「金波(キンパ)」と呼んだという。

1508_金波
▲水面のさざ波に月光が反射して金色に染まる「金波」


 その後、中天に月が昇ると、水面の月影は銀色に変わる。これは「銀波(ギンパ)」と呼ばれた。

 この「金波」と「銀波」が、今回の旅行記のテーマである。

1507_銀波
▲松島の夜の海が銀色に染まる「銀波」


 最高のロケーションで眺めた松島の金波と銀波は、まさに時の流れを忘れるほどの絶景であった。その昔、芭蕉があまりの美しさに眠ることができなかったという月も、このようなものであっただろうか・・・。


 もう1つ、今回の松島取材で知ったのは、古来、松島は西方浄土をイメージさせる霊場であったということだ。

 今も時折、祈りと共に埋葬された往古の人骨が出土するという、信仰の島・雄島を日暮れ時に歩いた。

150731_180137.jpg
▲雄島の崖に刻まれた、いつの時代のものとも知れない古い摩崖仏


 ひと気の絶えた島には、苔むした石仏やかつて行者が住み暮らしたという石窟、梵字を刻んだ板碑などが点在し、なにか凄愴な気配さえ感じさせる。

 よくある日本三景のひとつとしての松島ではなく、もう1つの顔にふれた旅であった・・・。


 なお今回の旅の詳細は、9月発売の雑誌『Discover Japan 』にて執筆・掲載予定である。

 (了)
この記事のURL | | ▲ top
異界の舞い~石見神楽を見る/(旅)
- 2014/06/01(Sun) -
 とある雑誌の依頼で、島根県に向かった。

 最近、業界も不景気で、あまり遠方への取材には行かせてくれないため、久々の地方取材である。

出発_140529_094546


 今回の旅の目的は、石見神楽を見ることだ。

 初めて見るその舞いは、実に土俗的で、しかも演劇性の高いものであった。

 舞い手は数十キロもの重さの伝統的な装束をまとい、「乱舞」という言葉そのままの激しい拍子で舞う。

 舞の終盤、神の面をはずし直面(ひためん)になって舞い続ける舞い手の表情は、見ているこちらがぞくっとするほどの、神々しさを感じさせる。

神楽_140529_194038


 翌日、島根と広島の県境に位置する、匹見峡を訪ねる。

 山育ちの私にとって、匹見の渓谷は、もう無くなってしまった故郷の清流のように見えた。

匹見_140530_104237


 旅に欠かせない、旨い物。

 旬の活きイカは、その歯ごたえといい、甘さといい、有名な函館のイカをはるかに凌駕する、誇張なし、極上の味わいである。

イカ_140530_124651


 冬は暗く強風が吹きすさぶという山陰の海も、この季節はラピスラズリを思わせるウルトラマリンブルーに輝く。寂れた漁師小屋も、風景に色を添える。

日本海_140530_151334


 そして旅は終わり、再び修羅の日常へ。

 島根県石見。じつに奥深い、旅心をそそる土地であった。

帰路_140530_180146


 ちなみに、島根には砂丘は無い。それは隣の県だそうな・・・(吉田君談)。

 (おしまい)
この記事のURL | | ▲ top
豆州残雪/(旅)
- 2014/02/23(Sun) -
 雪で稽古ができないので、3年ぶりに伊豆へ行った。

140221_171324車内


 学生時代を過ごした街・三島を歩く。

 入りびたっていた喫茶店はうなぎの蒲焼屋に変わっており、大通りには巨大なマンションがバベルの塔のように建っている。

 優しいのは、回想だけだ。

140222_164540三島2


 実家に近い寺院では、梅が咲いていた。

 梅の花がほころべば次は桜か。梅ってやつは清楚だね。

140222_133628修善寺


 老猫は、ひたすら眠る。

 そして朝っぱらから鳴きまくり、旅人の眠りを妨げる・・・。

140221_223717花火


 竹林に日がさし、雪が解け、若葉が光る。

 もうすぐ春だ・・・。

140223_111549雪解け


(了)
この記事のURL | | ▲ top
| メイン | 次ページ