阿漕な商売/(柳剛流)
- 2016/11/17(Thu) -
あこぎ
【阿漕】
非常に欲張りで、やりかたがずうずうしいこと。
「―なまねをするな」



 去る9月12日、柳剛流切紙の伝書がヤフオクに出ていた。

 当流の切紙については、伝承の系統が異なっていても内容に異動が少なく、ほぼほぼ書かれていることは同一であることがほとんどだ。

 ちなみに目録の伝書は、かなり系統別に内容が異なってくるのが特徴である。

 そのオークションでは、スタート時は1円でその後もあまり値段が上がっていなかったのだが、内容が目新しいわけでもないこともあり、「今回はいいか・・・」と、あえて入札はせずに成り行きを見守ることにした。

 結果、最終的には9月19日に、1万3200円で落札された。

 ま、オークションにおける古流の伝書の落札価格としては、妥当なところではなかろうか。

↓9月12日に終了したオークション。ちなみに出品地は京都となっている。
http://page6.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f189123735


 そして今朝、ヤフオクのアラートで、また柳剛流の伝書が出品された旨、お知らせがあったのだが、なんとそれは9月12日に落札されたものとまったく同じ切紙の伝書であった。

↓昨日から始まったオークション。出品地は埼玉である。
http://page14.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s507785568


 しかも驚くことに、今回のオークションのスタート時の価格は、2万2500円となっている! 前回落札時の約2倍からのスタートだ。

 まったく、阿漕なまねをしやがるもんだぜ。

 刀剣などについてもそうだが、値段を釣り上げて利益を上げることを目的に、売買をする輩というのは本当に卑しい。

 ま、「強盗、骨董、窃盗」というくらいで、連中はそういった卑しい行為で糊口をしのいでいるのだから、当たり前っちゃあ当たり前なんだろうが、柳剛流を伝承し、日々稽古している者の立場から言えば、自流の伝書がこのように阿漕な商売の投機対象になっているというのは、たいへん嘆かわしいことだ。

 私は、武芸の実践者ではないのに古流武術系の伝書を買い漁る人の気持ちがさっぱり分からないのだけれど、「骨董として、武芸の古文書が好きなのだ!」と言われれば、その購買衝動は分からないでもない。どうしても欲しい「モノ」があるという気持ちは理解できる。

 しかし、今回のようなあからさまな投機目的での売買と値段のつり上げというのは、本当に卑しいアキンド的行為で、主観として「汚らわしいな」と思う。

 柳剛流の研究という点では、たとえば本ブログで度々引用をさせていただいている剣術流派研究会・辻淳先生の一連の著作を読めば、切紙から免許まで実にたくさんの伝書が掲載・解説されているので、このような阿漕なアキンドに騙されて、あたら高額な金銭をどぶに捨てる必要はない。

 一方で、骨董趣味の一環として欲しいと思う人には、もっと適切な値段で買ってもらいたいと思う。こうした阿漕なアキンドをのさばらせているから、モノの価格が適正にならないのである。

 前回落札価格の倍掛けで再出品とかずうずうしいにも程があるし、オークションユーザーを馬鹿にすんなよと思うのは私だけではあるまい。

 そういえば、武術伝書専門の某古書肆では、柳剛流の免許伝書が20何万円だかで売られているが、これもつくづく購買者を馬鹿にした値段だと思う、ほんと本気(マジ)で。

 とまあ、今日は朝からご立腹の翠月庵であった・・・(怒)。

 (了)
スポンサーサイト
この記事のURL | 柳剛流 | ▲ top
| メイン |