武装して外出する/(身辺雑記)
- 2017/04/21(Fri) -
 武芸などをやっていると、時折酒席などで素人さんから、「普段から武器とか持ち歩いているんですか?」、などというバカげた質問をされることがある。

 いうまでもないが、私は稽古場への行き帰り以外で、武具を携帯したり持ち歩くことはない。

 丸腰で危急のことがあれば、文庫本でも万年筆でも、手元にあるものならなんでも「手裏剣に打つ」のが、手裏剣術者のたしなみであるし、そもそも稽古目的以外で武具を持ち歩くというのは、軽犯罪法やら銃刀法やらに抵触して、なにかと面倒なことが多いのである。


 ところがこの前の日曜日、朝から親しい人を送り迎えしなければならないために徒歩で外出しようとしたところ、市の防災無線から警察より緊急放送があり、刃物を持って人に襲い掛かった暴漢が逃走中なので、市民は外出を控えて自宅にいろとのこと・・・。

 まったく、ここは魔界都市なのかよと思うのだが、これが21世紀の我が街の現実だ。

 なにしろ2年前には、当市の近隣にあるK市で、子供を含む6人もの一般市民が、自宅にいたところを白昼堂々、頭のイカレタ外国人に刃物で襲撃され殺害されているのである。

 一方で、たとえば何らかの急迫不正の侵害があった場合、110番してから現場に警察官が到着するまでの時間(レスポンスタイム)は、全国平均で約7分もかかるのだ。

 刃物を持って逃走中の強盗未遂犯に襲われて、のんきに7分間も警察官の到着を待っている暇はないし、さりとてご婦人の送迎という大切な用事があるというのに、刃物男にびびって自宅でぼけーっと退避しているわけにもいかない。

 しょうがないので、ヒップバッグに射程5mのOCガススプレーと、4135カーボンスチールの特殊警棒、印字打ち用の大型六角ナットを3つ入れて外出する。

 ちなみにスタンガンは、私はこの道具がどうも好きになれないので、今回も置いていくこととする。

 当然ながら、この状態で警察官から職務質問を受けた場合、これらの護身用具(合計約2万円)は没収されて返却されない蓋然性が高いわけだが、この状況ではそれも仕方あるまい。

 逃走中の頭のイカレタ犯罪者に刺されてケガをしたり、大切な人が刃物で傷けられたりするよりか、護身用具を没収されるほうがましだろう。

 なにしろオマワリさんは、通報してから7分後まで、私も親しい人も、だれも助けてはくれないのである。

 また自分一人であれば、相手の顔にお茶の入ったペットボトルでもぶつけて、あとは走って逃げればいいのだが、守らねばならぬ人がいる状況となると、自分だけ逃げるというわけにもいかない。

 本当なら、刃物を持った犯罪者が街中をウロウロしているのだから、32口径程度の中型拳銃くらい携帯して出かけたいところなのだが、当然ながら日本では、市民に護身目的での銃器の所持・携帯は許されていない。

 そこで合法的な範囲内での自衛となると、催涙スプレーや特殊警棒、スタンガンといった程度の、アドレナリン全開で刃物を手にこちらへ襲い掛かってくる強盗犯や、ドラッグでラリッって痛覚がマヒし、ちょっとやそっとの攻撃には動じない薬物中毒患者相手としては、いささかお寒いレベルの武装で我慢せざるを得ないというわけだ。


 それにしても、当地の治安は悪い。

 我が家の前のバス通りでは、数年前から連続強姦魔が出没しており、何人もの女性が被害にあった挙句、最近になってようやく逮捕された。

 また、市内にはギャングじみた若者の犯罪者集団がおり、殺人未遂で摘発されたりしている。

 いったいここは、どんな犯罪都市なのかと思うのだが、これが都心から電車で40分足らずにある我が街の現実なのである。

 まったく、嫌な渡世だナア・・・・・・。

 (了)
 
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