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「じかに見る」心/(身辺雑記)
- 2018/11/16(Fri) -
 柳剛流の稽古後、茶を服してまったりしていたら、久々に『柳宗悦茶道論集』が読みたくなった。

 そこで書架を探したのだが、どうにも見つからない。

 気になって押入れの奥まで探したが、遂に発見することができず。

 どこかで無くしてしまったのだろうか・・・。

 しかたないが、どうしても読みたいので、アマゾンで購入。

 通常配達を選択したのだが、本日中に届くという。

 いや、そんなに慌てて届けてくれなくてもいいんだけどな。



 本書は、民藝運動の推進者であった柳宗悦が、茶道について批判を加えた論考集である。

 その批判は、「茶道」を「武道」に置き換えると、そのまま現在の武術・武道の世界に当てはまる点が少なくない。

 拝金主義や権威主義、硬直化した宗家制度など、芸の本質を見失った茶道の宗匠や道具商、それらに踊らされる茶道人たちに対し、柳は平易に、そして冷静な言葉で、その矛盾や逸脱を指摘する。

 こうした柳の茶道批判は、結果として当時の茶道人たちには黙殺されたようだ。

 しかし、その清冽な批判と論考の数々は、今もその価値を失わずにいる。



 まことに残念なことだが、捏造や剽窃、歴史や伝系の背乗り、パワハラ、拝金主義と権威主義、武人の品位を穢すような不道徳な行いが、武術・武道の世界にも蔓延している。

 しかし柳が思索したような、道そのもの、器物そのものを、「じかに見る」心を失わなければ、「形」=「術」そのものが、稽古者たる我々の心技を止揚してくれるのだと信じて、今日も稽古に励もうと思う。


1811_柳宗悦茶道論


「点茶心指」 柳宗悦

一フクマイラス
捨テ身ナル聖へ 僧堂ノ行者ヘ 心澄メル比丘尼ヘ 求道ノ居士ヘ 貧シキ道友ヘ 老イタル佳人ヘ 素直ナル若人ヘ 心篤キ娘子ヘ 媚ビザル主ヘ ツマシキ田舎人ヘ

一フクマイラスナ
金ボコリニハ エセ宗匠ニハ 青白キ茶坊主ニハ 巧者ブル小茶人ニハ 溺ルル茶数寄ニハ 物見エヌ物狂ヒニハ 高ブル学士ニハ 派手ナル女房ニハ 欲深キ商人ニハ ヘツラヘル輩ニハ




 (了)
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