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潜みたる竜/(箴言集)
- 2018/12/21(Fri) -

 潜竜用いるなかれとは、何の謂ぞや。
 子曰く、竜の徳あって隠るるものなり。
 世に易(か)えず、名を成さず、世を遯れて悶(いきどお)るなく、是とせ見(ら)れざれども悶るなし。
 楽しめばこれを行い、憂うればこれを違(さ)る。
 確乎としてそれ抜くべからざるは、潜竜なり。

 (『易』より)



 潜竜を用いるなかれとは、いかなる意味か?

 孔子は言う。竜のごとき徳、聖人の徳がありながら、最下層に隠れている人のことである。

 世の中の移り変わりによって主義を変えることもなく、世間に名を出そうともしない。

 世に用いられずに隠遁していても、むしゃくしゃすることはないし、だれにも正しいとされなくても、不平を抱くことがない。

 世に道あって、社会的活動がこころよく感じられるときは、その道を世に行い、乱世で、わが身が汚される憂いのあるときは、ただちに世間に背を向けて去る。

 そのようにしっかりとして、その志を奪えないもの、それが潜竜である。



 「楽しめばこれを行い、憂うればこれを違(さ)る。確乎としてそれ抜くべからざるは、潜竜なり」

 そのように、ありたいものだと、しみじみ思う。

 (了)
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