警視流柔術(警視拳法)の柄取り/(武術・武道)
- 2009/10/26(Mon) -
 国立国会図書館では、著作権の消失した明治・大正時代の書物をデジタルライブラリー化している。

 お宝の山だ。

 なにしろ、永田町までは往復700円以上かかるし、日曜、休みなんだもの、あの図書館は・・・。

 国民の利便性を考えとらんね、まったく。


 ということで、以前から目をつけていた井口松之助編『柔術練習図解』をダウンロードしてみた。

 これ、いわゆる警視流柔術(警視拳法)の解説書である。

 警視流については、剣術形はまだいくつか稽古している所があるようだが、居合と拳法(柔術)は、もう失伝状態らしい。もっとも、そもそもが明治時代に諸流の型を統合して、法執行機関職員のための促成武術型としてまとめたものであり、その後、講道館柔道の台頭でぜんぜん稽古されなくなってしまったものだから、失伝というのもいささかおかしいかもしらん。


 こうした経緯から、警視流については、商標とか著作権とか、「うちが正統!」、「うちが元祖!」、「うちが家元!」、とかいいだす人もいない。

 そもそもラーメンやまんじゅうじゃあるめえし、なんでそんなに、元祖や本家や家元がいっぱいいるのだ、同じような名前で・・・。

 よし、ぢゃあ、今日から私が警視拳法の家元になろう。本みて練習しながら復元してっと・・・(笑)。あとは改めて商標登録して、「いや実は私の曽祖父が警視庁に勤務していて、以来代々、家伝として伝えられてきたんです」とかテキトーな逸話をでっち上げてと・・・・(爆)。

 え~、本気にしないように。冗談である。

 しかしこの世界、そんなような話が、そこかしこに・・・・。

 おっとっと・・・、いかん、いかん。閑話休題。

 本題に戻る。

 ちなみに、今手元にある『新版 試合から審判まで 一目でわかる逮捕術』(警察大学校技術科教養部編)を見ると、現在の警察官の皆さんの逮捕術は、もっと日拳ぽいようだ。

 で、この警視拳法、一本目から三本目までは、帯刀しての柄捌きである。

 1本目は「柄取」。

柄取り


 同書によれば、この技は天神真楊流と真蔭流の型を修正したものだという。

 ところがおもしろいことに、この技、先日来、当庵でも稽古で考察している関口(天羽)流の柄捌きの型のひとつ、「柄落」とほぼまったく同じ原理&動きである。

 差異は、座技か立技かの違いに過ぎない。

 もっとも、柔術の技法については、異なる流儀だが技の体動がほぼ同じということは、それほど珍しくない。たとえば、警視流の11本目「行連レ右突込」は、いわゆる普遍的な小手返しである。

 当庵では、掌剣術としては手解七本と基本的な体動の型を三本しか編成していないけれど、それとは別に、単純に市村個人の武術人としての興味から、この警視流拳法は、以前から腰をすえて研究・考察してみたいと思っていたものだ。

 ただ問題なのは、こうした柔術形は、手裏剣術と違って、自分一人では稽古・研究ができないということ。共同研究者がいないと、なかなかみっちり考察できないのだ。

 この辺りが、流れ武芸者のつらいところなのである。

 というわけで、だれか稽古つきあってくれないかなあ、ボランティアで。お礼に、手裏剣、教えてあげるからさ・・・、などと思ったりするわけです(笑)。

 (了)
スポンサーサイト
この記事のURL | 【新訳】拳法教範図解 | ▲ top
| メイン |