武術家としての不見識~誤解の大きな表現で良いのか?
- 2008/10/26(Sun) -
 まずは「Chishin Ryu Shurikenjutsu」とタイトルが付けられた、この動画をごらんいただきたい。




 youtubeの動画だが、最初、動画のタイトルに「Chishin Ryu Shurikenjutsu」とあったので、思わず「知新流か!」っと思って見たわけだが・・・・。

 これって知新流か? 伝書を読む限り、知新流って順体の打剣だよね・・・。

 そもそも私の知る限り、知新流は失伝しているはず。剣の寸法と一部の伝書が、藤田西湖の『手裏剣術』という書籍に残されているだけだと思うのだが・・・。

 つまりこの動画の主であるKeyboredNinja氏は、知新流の手裏剣を使って、自分の流儀の体動で打っているわけだ。

 つまり、Chishin Ryu Shurikenjutsuではなく、I throw it Chishin Ryu Shurikenだよな。

 このように動画のタイトルに、安易に失伝した流儀名を書いて、あたかもその流儀の「技」を自分が行っているような、誤解を招きかねない動画をアップするというのは、武術家としていかがなものか?


 だいたい、この外人さん、M流の人だよね。

 おまけに、その奥に映っているの、武学の新所沢道場長じゃねえの?(笑) いったい、いつ撮影した動画なんだ??? 動画アップの日付は去年になってるが・・・。  



 当事者が外人さんで、しかもロジックの問題とはいえ、こうした安直な行為が、結局、伝統文化における、流儀や技の剽窃、あるいは捏造につながっていく要因なのである。

 そもそも、これは出版界やジャーナリズムの世界でもそうなのだが、日本は出典の明記とか、引用の明確化などについて、かなりええかげんな社会であるのが問題なのだが。


 いずれにしても、KeyboredNinja氏が真摯に稽古に取り組んでおり、日本武術に敬意を持っているのなら、早急にタイトルを修正するとともに、動画に付随する解説の欄で、きちんと「これは知新流の手裏剣を使っているが、動き=技は知新流ではありません」と、明記すべきである。

 ちなみに、解説欄の英文を翻訳してみたが、2008年10月25日現在で、そういう記述はなかったことを、ここに明記しておく。

 
 というわけで、当稽古会では、以下、『手裏剣術』(藤田西湖著/名著刊行会)の資料を基に、知新流の刀法併用手裏剣術を再現してみた。



 その他、同じく同書を参考に、藤田西湖伝の刀法併用手裏剣術を3本、再現・演武してみたので、ご参照ください。


1 藤田西湖伝刀法併用手裏剣術 実戦に臨むときの第一




2 藤田西湖伝刀法併用手裏剣術 実戦に臨むときの第三(正面)




3 藤田西湖伝刀法併用手裏剣術 実戦に臨むときの第三(背面)




4 藤田西湖伝刀法併用手裏剣術 実戦に臨むときの第四



(了)
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