米国製新作剣の試打/(手裏剣術)
- 2010/03/07(Sun) -
 昨日の稽古では、無冥流・鈴木崩残氏よりご提供いただいた、米国製の新作手裏剣の試打を行った。

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 規格は、角型/全長220ミリ/幅7.5ミリ/重さ約96グラムである。

 初めて手にとった印象は、重さも長さも、「やや大きいか・・・」という感覚であった。これは、現在、当庵の刀法併用手裏剣術専用剣制定のためにトライアルしている3種の剣に比べて、長さも重さも、この剣が一番大きいから当たり前である。

 全体の仕上げはつや消しの墨染め。焼入れおよび剣先の研磨済みである。剣先の形状は、エンピツ加工状の丸いタイプと面取りをした角型多角形の、2つのタイプがある。

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 道具としての、見た目や手に取った感触の仕上がりは、全体としてたいへん良い。


 では試打である。

 今回は2~3間半で、2~300打ほど打ってみた。

 基本的にはクセのない、素直な剣である。

 中指中心の指置きでも、人差し指中心の指置きでも、重心位置は伸ばした指先よりも15~20ミリほど下になるが、若干、指を曲げれば無滑走2点打法で打つことができ、当然ながら滑走打法でも特に問題ない。

 的への刺さり具合は、現在トライアル中の他の3種に比べれば、はるかに深く刺さる。これは長さ、重さともにこの剣が最大級なので、当然であろう。ただし、小柄型の剣に刃をつけた場合の付帯的な威力に比べると、こちらの剣の方が威力は低いといえよう。

 次に、8本を前腰に手挟み、刀法併用手裏剣術で打ってみる。

 抜刀動作や切付、斬下ろしなどの動作をしても、違和感や不自然な重量感は感じない。これが1本120グラムとか160グラムの剣になってしまうと、それを8本も前腰に手挟むと、重さが運足や体の転換などの動きの際に、意外に大きな違和感となってしまうのである。

 今回は雨で屋外の的が使えなかったため、3間半以上で打つことはなかったが、この剣の長さや重さからいっても、4~5間でも十分な刺中が得られるであろうことは、十分に予測できる。

 また、2~2間半の近距離(そして実践的な距離でもある)でも、重さや長さが違和感になることなく、滑走でも無滑走でも、素直な刺中を得ることができた。


 さらにこの剣の大きなメリットは、そのコストパフォーマンスの高さである。

 剣先の形状が丸型のものが1本10ドル(約900円)、剣先角型のものが15ドル(約1350円)となっている。焼入れや剣先の加工済み、墨染めもたいへん質の高い仕上げで、この価格というのは正直驚きである。


 結論として今回試打した剣は、当庵の制定剣候補として、総合的に考えてもきわめて魅力的なものであった。

 コストパフォーマンスと仕上げ、性能、威力のバランスとしては、申し分のないものである。この点で、他の3種の剣と比較しても、なんら遜色のあるものではない。

 こうなると、あとは採用者であり使用者である、私の好みの問題でしかないといっても過言ではない。


 以上のようなファースト・インプレッションをもとに、今しばらく、この剣も含めたトライアル対象の剣の習熟を進めていきたいと思う。

 (了)


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