稽古体系の改定/(手裏剣術)
- 2011/06/10(Fri) -
 翠月剣の正式採用決定に伴い、ここ数ヶ月、翠月庵の手裏剣術の教習体系について、見直しを進めてきた。

 基本的には、手裏剣術の基礎を長剣に、運用を翠月剣として、この2つの剣の使用に基づいた形での見直しとなった。

 結果としてある意味、私自身の30年間の武術・武道人生の集大成ともなっており、現代手裏剣術の会派としていささかの自負ある形にまとめることができたかと思う。

 しかし、いずれにしても研鑽に終わりというものはない。

 今後もより合理的で実際的な、現代手裏剣術の会派として、自身と会員諸子の術技向上に努めて行きたいと考えている。


 平成二十三年六月十日
 手裏剣術伝習所 翠月庵
 代表 市村翠雨



■主な改訂点
・学ぶ者が、打刀や脇差と手裏剣を併用した「武術としての手裏剣術」を、最低限遣えるようになることを基本方針とした。
・このため、必要以上に遠い間合(六間以上)からの打剣や、変化打ちなどはあえて「印可」レベルでの研究課題とした。
・教習で使用する剣を、基本的に長剣と翠月剣の2種とした※「印可」の教程では、研究課題としてその他の剣を学ぶこととする。
・教習の階梯を、これまでの「初学」→「切紙」→「目録」→「印可」の4段階から、「初学」→「切紙」→「目録」→「免許」→「印可」の5段階とした。
・「印可」の教習では、稽古よりも研究課題を中心とした。
・打剣の基盤を逆体に規定せず、順体・逆体・歩み足の3つをバランスよく稽古させることにした。
・掌剣術、剣術、抜刀術の教習内容を整理・改編した。
・各教習段階での稽古内容を整理した。
・各教習段階で伝えるべき口伝を整理した。



■翠月庵の手裏剣術

●稽古の目的
 手裏剣術を中心に攻防を展開する武技の体系を研鑽し、もって武術・武道 の「事」と「理」を学ぶ。

●実技
「初学」
1.基礎手裏剣術Ⅰ(三間直打)/座打(長剣)
2.基礎手裏剣術Ⅱ(三間直打)/立打・逆体(長剣)
3.基礎剣術/正面斬り、左右袈裟斬り、突き
※口伝/手離れの大事、指置きの大事、

「切紙」
1.手裏剣術基本型(三間直打)/順体、逆体、歩み足(長剣)
2.初級剣術/翠月庵の型 五本
(一、摺上 二、切落 三、袈裟 四、胴突 五、波斬)
3.基礎抜刀術/刀礼、横払い、逆袈裟、抜打、横払~正面斬、正面斬、袈裟斬、納刀
※口伝/運足の大事、身幅の大事

「目録」
1.中級手裏剣術Ⅰ(三間直打)/順体、逆体、歩み足(翠月剣)
2.中級手裏剣術Ⅱ(四間直打)/順体、逆体、歩み足(長剣または翠月剣)
3.手裏剣術運用型(三間直打)/七本(長剣または翠月剣)
(一、前敵 二、左敵 三、右敵 四、後敵 五、前後敵 六、左右敵 七、突進)
4.逆手打ち(三間直打)/(長剣または翠月剣)
5.車剣
6.中級剣術/古流の型 十三本
7.中級抜刀術/古流の型 立技七本、座技一本
8.刀法併用手裏剣術/基本型七本
(一、先 二、抜付 三、左敵 四、右敵 五、鞘ノ内 六、後敵 七、前後敵)
9.基礎掌剣術/手解の型四本(上段、八相、巻込、外斬り下げ)
10.真剣による斬りの稽古
※口伝/的中の大事、回避の大事

「免許」
1.上級手裏剣術(五間直打)/順体、逆体、歩み足のいずれかで(長剣または翠月剣)
2.滑走打法(一~三間直打)/(軽量剣)
3.両眼打ち(二間直打)/順体、逆体、歩み足
4.左手打(二間直打)
5.飛刀術Ⅰ(二間直打)/上段、八相、脇構え(脇差)
6.飛刀術Ⅱ(二間直打)/古流剣術・二刀遣いの型四本
(飛龍迫〔剣〕、臥龍迫、三心刀Ⅰ、三心刀Ⅱ)
7.初級掌剣術/体捌の型三本(起こり、尽きたる、入身)
8.地稽古/模擬剣、模擬手裏剣を使用した自由攻防の研究。手裏剣対手裏剣、手裏剣対剣術・抜刀術、手裏剣対長刀(槍)、刀法併用手裏剣術など
9.上級抜刀術/古流の型 十五本
※口伝/飛刀の大事、間積りの大事、意念の大事

「印可」
1.手裏剣製作(冶金に関する基礎知識)
2.中~長距離打剣の研究/六間以上
3.変化打ちの研究/寝打、下手打ちなど
4.多本打ちの研究
5.反転打・回転打の研究
6.その他の手裏剣の研究
7.殺法/剣先に用いる薬物の知識・使用法
8.二刀遣いの研究
9.武学/孫子、六韜、三略、兵法家伝書、五輪書など、基礎的古典兵書の解題

「教外別伝」
1. 剣術教習のための手裏剣術/気・剣・体の一致の鍛練のための手裏剣術
2. 警戒・回避・離脱を基盤にした護身術


 以上


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