第1回 翠月庵夏季合宿
- 2012/06/11(Mon) -
 去る6月9日(土曜)~10日(日)の2日間、山梨県にて、翠月庵の夏季合宿を開催した。

 当日初日はあいにくの雨だったが、なんといっても普段の野天稽古とは違い、合宿は体育館での開催なので、天気も気にならない。

 駅で現地集合し、昼食後、体育館へ。

 民宿が運営している体育館ということだが、床下には武道場用のスプリングが入っており、正面にはきちんとした神棚も設えてある。

 まずは全員で的を設置。距離最大六間の的を4つ立てる。

 そしていよいよ稽古開始。

 1日目のカリキュラムは、まず最初の2時間は、今回の合宿をサポートしてくださる、無冥流・鈴木崩残先生による、無冥流打法の講習である。

 無冥流投法の講習は、昨年の秋、当庵で開催したのだが、私自身は、同日に米国人M君への剣術指導を行っていたので、今回が初めてとなる。一方で、当庵のYさんとKさんは、前回に引き続き、2回目の講習となった。

 2時間の無冥流講習の後は、翠月庵の飛刀術集中稽古。

 二~二間半の間合で、上段、八相、車の構えから、脇差を直打で打つ。飛刀術は、実は見た目以上に難しいのだが、YさんもKさんも、初めてにも関わらず、的確に刺中していた。これは、普段の手裏剣による直打が、しっかりできているからである。

 1日目最後の1時間は、各自自習。

 私は、今回講習を受けた無冥流投法のほか、普段行っている当庵の上段打ちもみっちり行う。この際、鈴木先生より、打剣の手之内について、アドバイスをいただいた。

 その結果、これまで難渋していた翠月剣での五間直打について、良好で的確な打剣ができるようになったのは、目に見える大きな成果であった。


▲合宿1日目

 稽古終了後は、宿に戻り入浴、そして夕食。

 食後も部屋で、遅くまで武術談義に花が咲いた。Yさん持参の、ニッカのモルト原酒も、実に美味であった(笑)。


 合宿2日目。

 まずは手裏剣術の稽古で、身体を慣らし、ついで掌剣術の稽古。基本の手解4本を、木太刀を使って稽古。それをそのまま、掌剣での技に展開する。

 次いで、剣術の集中稽古。基礎剣術としての素振り、初級剣術としての翠月庵の型(組太刀5本)、さらに中級剣術として古流の型5本。これはいままでの稽古では通常の木太刀を使っていたが、今回の合宿では、流儀の本式の木太刀を用意した。

 以上はこれまで通常の稽古で行ってきたものだが、今回の合宿では、さらに古流の素振り、片手打ちの基本を指導。加えて古流の組太刀の裏の型も2本、指導した。

 2本用意した木太刀のうち、1本は今回の合宿のために新調したもので、もう1本は、私が高校生のころから使っているものだ。

 ふと思えば、28年前の紅顔の美少年剣士も、いまや厚顔の微中年となったものである・・・。

 閑話休題。

 剣術の後は、抜刀術の集中稽古。こちらも基礎抜刀術(翠月庵の型)に続いて、中級抜刀術として古流の型6本を指導。静かな屋内に、樋鳴り・刃鳴りの音がすがすがしい。

 昼食後、午後の稽古は、再び手裏剣術から開始。

 ここでは通常の打剣のほか、模擬手裏剣を用いた「手裏剣術対剣術」、「剣術対刀法併用手裏剣術」、「手裏剣術対手裏剣術」などの、地稽古を行った。

 こうした稽古は、ともすると単なる「雪合戦」的な当てっこになってしまうが、さりとてまったくやらないのもただの的打ちになってしまうので、慎重に、しかしある程度の技量となった者には、今後も折りをみて指導・研究していきたいと考えている。

 稽古の仕上げは、再び各自、手裏剣の打剣。

 私は翠月庵の上段打ちからの前後打ちと左右打ち、さらに両眼打ちによる前後打ちと左右打ちを、いずれも三間から集中して行った。

 さらに翠月剣での五間打ちも、たっぷりと行い、成果と手ごたえを得ることができた。


▲合宿2日目


 終礼後、的を撤去し、稽古場を清掃。

 2日間、たっぷりと稽古に打ち込んだ道場を後にした。

 *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *

 こうして当庵初めての合宿は、事故や怪我もなく、無事終了することができた。

 なにより、私も含めた参加者各人が、それぞれ技術的になんらかの「手ごたえ」と「上達」を得る事ができたのは、大きな成果であった。

 この場で、今回の合宿開催のご協力、講習会と稽古全体での技術的な助言をしてくださった、無冥流・鈴木崩残様には、改めてお礼申し上げます。

 ありがとうございました。

 また多忙な中、合宿に参加してくださった、YさんとKさんも、ご苦労様でした。

 2日間の濃密な合宿稽古の成果を振り返ると、規模は小さいながらも、「手裏剣術伝習所・翠月庵ここにあり!」という感慨もひとしおである。

 今後も、例年、夏季合宿を継続し、当庵の定例行事にしていければと考えている。

 (了)
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