手裏剣夜話/(手裏剣術)
- 2012/11/18(Sun) -
 翠月庵では、基礎鍛錬用として初学の課程から無冥流長剣での稽古を、目録以上になると翠月剣での稽古を課しているが、これらに加え目録の教程には、車剣の稽古もある。

 とはいっても、実際のところ武術としての手裏剣術を考えると、車剣は威力が低いので有効ではないのだが、手裏剣術者としての参考のため、また掌剣術として用いるために教程に加えている。

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▲当庵では長剣同様、車剣も無冥流の六方剣を使用


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▲9ミリの角型棒手裏剣と比べると、こんな感じである


 車剣は、一見、遠心力がかかって深く刺さりそうに見えるが、実際には、棒手裏剣に比べると、あまり深く刺さらず、重量も軽いため、投擲武器としてはあまり質の良いものではない。

 むしろ手之内として使った方が、はるかに実践的である。もっとも、柔術などの素養がないと、手之内として遣えないのだが。

 それに比べると棒手裏剣は、標的への刺さり具合、重量、打った場合の速度=威力、いずれも十分に武具として通用するものである。

 なかでも翠月剣のような短刀型の手裏剣は、刃の部分が的を切り裂くように食い込むため、針型の棒手裏剣よりも、さらに武具としての有効性が高い。

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▲上から円明流、翠月剣、貫級刀型、知新流、明府真影流、香取神道流の各手裏剣


 先週、無冥流の鈴木崩残氏に、私の翠月剣について、切先の再研磨をお願いした。

 丁寧に仕上げられ、びんびんに立った切先。稽古に使うのがもったいないようである。

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▲手裏剣術の稽古では、当然ながら標的に剣を実際に打ち込まなければならぬので、
どうしても剣が傷む。逆にいえば、傷ひとつない手裏剣、切先に曲がりも欠けもな
い手裏剣は、手入れしたてか、あるいは一度も打ったことのない剣かの、いずれか
である


 研磨したてのおかげで、本日の稽古では翠月剣が気持ちよく的に刺さり、実に爽快な打剣であった。

 (了)


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