試作5ミリ剣のテスト/(手裏剣術)
- 2013/10/13(Sun) -
 昨日の稽古では、新しく試作していただいた翠月剣のテストを行った。

 昨年末から、翠月剣の重ねを5ミリから6ミリに変更して以来、右肘内側の関節部分の違和感が強くなってしまったのだが、それの対策の一環ということもあり、無冥流鈴木崩残氏が、新たに5ミリ重ねの翠月剣を試作してくれたのである。

 テストは、0~6間間合で、重ね6ミリの「25年式翠月剣」との比較を行った。それぞれの剣のスペックは、以下の通りである。


・試作5ミリ剣
 全長250ミリ/身幅13ミリ/重ね5ミリ/重量116グラム

・25年式翠月剣
 全長255ミリ/身幅13ミリ/重ね6ミリ/重量144グラム



 以下に、所感をまとめる。

■1~4間半、直打
順体、逆体、歩足、いずれの打法でも、それぞれの剣の性能に優劣は感じない。

■5~6間、直打
順体、逆体、歩足、いずれの打法でも、25年式翠月剣の方が、若干、安定感があるように感じる。しかし、試作5ミリ剣であっても、熟練すれば、十分安定的に打剣できると推測される。

■手裏剣術運用型、両眼打ち(各3間)
それぞれの剣の性能に、優劣は感じない。

■前後打ち10種
それぞれの剣の性能に優劣は感じられないが、打剣後半、やや疲労を感じる中では、試作5ミリ剣の方が、若干、精度が高く打剣できたように感じる。

■刀法併用手裏剣術(2~3間)
それぞれの剣の性能に、優劣は感じない。

■掌剣術(1間より胴突き)
それぞれの剣の性能に、優劣は感じない。

■威力・速度
3間直打(上段構えからの本打ち)では、重量は軽いながらも速度が速く、肘にかかる負担が軽いことから、より全力で腕を切り下ろせる試作5ミリ剣の方が、25年式翠月剣以上に深く的に刺さることが多かった。

■疲労感
稽古終盤、軽い疲労を感じるようになると、試作5ミリ剣と25年式翠月剣との重量の差を顕著に感じるようになった。

■肘への負担感
実際の負担のかかり具合以前に、手持ちの感覚が圧倒的に軽い試作5ミリ剣は、肘にかかる負担をあまり気にすることなく、全力で腕を振ることができた。このため、3~4間程度で、軽く滑走をかけぎみに打ち込むと、試作5ミリ剣は快調な的中を見せた。


■まとめ
 1~4間半までの直打では、打法・運足にかかわらず、どちらの剣もほとんど性能に違いはなかった。一方で5間以上からは、若干重ね6ミリの剣の方が安定して打剣できた。

 試作5ミリ剣は、25年式翠月剣に比べると、肘への負担が軽く感じる。

 特長として、25年式翠月に比べると試作5ミリ剣は、上段構えの本打ちから、思い切り腕を切り下ろして、やや滑走をかけて打つような場合、重さの負担感がなく、結果として重量こそやや軽いが、スピードが出るので、威力としても十分であり、使い勝手が良いように感じる。

 結論として、今回の試作5ミリ剣は、当庵が想定する0~5間の間合において、性能は重ね6ミリの25年式翠月剣とほぼ変わりなく、肘への負担はより少なかった。

 2種類の剣の違いは、5間以上の間合からの安定感、打剣の際の打ち心地、刺さったときの手ごたえの違いなどであった。

 以上の点から、今回の試作5ミリ剣は、「25年式翠月剣(短)」(重ね6ミリで、全長の短いタイプ)とともに、当庵の翠月剣の準規格の剣として考えたいと思う。

 ことに、長期間の稽古使用に際しての肘への負担の少なさと、4間半以内での使い勝手の良さから、場合によっては将来、私個人はこちらの剣をメインにする可能性もあるな・・・、そんな感想を抱かせてくれる剣であった。

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▲3間直打で、試作5ミリ剣と25年式翠月剣を打つ

 (了)
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