ぶん殴るだけが空手術ではない/(武術・武道)
- 2014/08/07(Thu) -
 この季節、空手の稽古はキツイ(笑)。アラフィフの肉体には、30分のその場基本と30分の移動基本は、実に堪える。ま、それこそが夏の鍛錬なわけだが・・・。

 今日の稽古では、形の分解で、離脱技を稽古させていただいた。

 いまどき、空手の技が打撃だけだと思っているような人は少ないだろうが(少ないよね?)、初心者の皆さんは、やはり空手と言えば、突き・蹴りの攻防と思い勝ちだ。そこでK先生が取り、私が受けで離脱技の解説を行った。

 基本的な平安の形にも、数多くの離脱技が含まれている。たとえば平安二段の第一・四挙動の鉄槌による打ち落としは、片手取りの離脱技ともなる。同様に、平安三段の第九挙動(左足を軸に体を左に回転させ右手の甲を右腰部にひきつける)も基本的な離脱技となっている。

 さらにいうと、最も単純な単体の技としての内受け(前腕を外捻りさせて、体の内側から外側に向けて受ける/流派によっては「外受け」「外腕受け」ともいう。空手の内受け・外受けは、流儀・会派によって名称が逆になることがあるのでややこしい・・・)も、そのまま離脱技となる。

 片手取り(例:我の右手首を相手が右手で順手でつかむ)の場合、そのまま我は内受けと同じように腕を動かせば、ほとんどの場合、簡単に離脱することができる。この状態で相手が踏ん張って手を離さない場合、右手を掛手にしてそのまま沈身し相手を崩しつつ拘束し、左拳であごを突き上げ、さらに金的に鉄槌、そのまま掬い投げで後方へ後頭部から投げ落とす・・・、つまりセイエンチンの分解技となるのは、いまさら私ごとき市井の有段者程度が解説するまでもないことだろう。

 柔術の視点から見ると、空手の離脱技は全体的にシンプルだが、護身には十分だと思う。また、ベテランの先輩や先生方に分解をご指導していただくと、思いもよらないような用法を教えていただけることもあり、興味が尽きない。ある程度稽古を積んできた空手人であれば、形の解釈に基づいた基本的な離脱技の用法くらいは知っておきたいものだ。

 ぶん殴るだけが、空手術ではない。

 (了)
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