兵頭二十八師講演会『顕在化する日本の危機』を聴講/身辺雑記
- 2009/03/09(Mon) -
 先の土曜は稽古を休み、横浜で行われる軍学者・兵頭二十八師の講演『顕在化する日本の危機』を聴講した。

 近著『予言 日支宗教戦争』で述べている自衛としての倫理の問題から始まり、田母神論文問題によって向こう10年は不可能になった核武装に代わる抑止力としての、無人ロボット兵器の可能性など、たいへん示唆に富んだ話を聞くことができた。

 質疑応答も、興味深い話が多く聞かれた。

 私は、「近々、義務教育で武道が必修化されるが、指導者の力量不足など多くの問題がある。これについて、提言をお聞かせねがいたい」と質問したのだが、兵頭氏がその問いを、講演会に同席されていた武道通信編集長の杉山氏にふられ、同氏が回答することになってしまったのは、杉山氏にはたいへん失礼だけれども、正直ちと残念であった。

 杉山氏の回答は「日本には市井の武術・武道人がいくらでもいるのだから、そこから有意の人材を登用すべし」とのことであった。

 それはもっともであり、そういった主張は、私も含め、国内の多くの武術・武道人がさまざまなところですでにしている。なにより、ご自身も武道人である杉山氏が、こうした意見をもっているであろうことは蓋然性が高く、同氏の主催する『武道通信』の読者でもある私としては、改めて聞くまでもないことであったのだ。

 私としては、武術・武道人から一歩距離を引いたところから、軍学者である兵頭師の意見を拝聴したかったのだが・・・。

 ま、これはいささか贅沢な要求というものであろう。

 なにはともあれ私淑するものとしては、稀代の軍学者である兵頭師の講話を間近で聞くことができた、濃密で有意義な2時間であった。

 というわけで、21世紀の武術・武道人には、兵頭師の新著『予言 日支宗教戦争』(並木書房)と、旧著『あたらしい武士道-軍学者の町人改造論』(新紀元社)は必読の名著である。

 特に『あたらしい~』は、”武士道”といういささか手垢のついた言葉のイメージに先入観を持つことなく、すべての武術・武道人に一度は読んでいただきたいと心から思っている。

(了)
スポンサーサイト
この記事のURL | 身辺雑記 | ▲ top
| メイン |