宝の山は小田原にあり/(武術・武道)
- 2009/04/01(Wed) -
 翠月庵の掲示板で、無冥流の鈴木崩残氏と知新流の手裏剣についてコメントをやり取りしていることから、一次資料となる知新流の伝書について情報はないかと思い、仕事の合間にネットでちょろっと検索してみた。

 しかし、「知新流 伝書 手裏剣」などのキーワードで検索しても、私自身の書いた文章がヒットするばかり・・・。

 唯一、名古屋の徳川美術館に、「知新流手裏剣目録 二巻 徳川義親(尾張家19代)宛  上田家寄贈」というのが収蔵されているのが分かった程度である。

 そこでここはひとつ基本に返り、かねてからうわさを聞いていた、小田原市立図書館の藤田西湖文庫(http://www.city.odawara.kanagawa.jp/public-i/e_f/library/shushodownload2.html)の目録を閲覧してみた。

 PDFで68ページ・・・・。

 ありましたよ、「73-285-039 知新流手裏剣 目録・免許 ・印可伝授書(江戸期)」。

 おそらくこれが、『図解 手裏剣術』に収載された読み下し文の出典であろう。

 さらに、「73-285-039 知新流手裏剣之固(天保7.3)」や「73-285-044 孟淵流手離剣術(江戸期)」という資料もあるし、飛刀術にゆかりの深い堤宝山流や円明流、未来知新流などの伝書もある。

 宝の山だ・・・。

 一般的に剣術や柔術などは、伝書は主に型の名称の羅列や技の覚書、心得集などであり、他流の者が読んで実技の参考になる記述はそれほど多くはない。

 しかし、こと手裏剣術に関しては、手裏剣本体の寸法や重さなどのデータそのものが重要な資料であり、かつ稽古の参考にもなるだけに、伝書閲覧の意義は、他武術よりも大きいといえよう。

 さて、いつ小田原まで出張るか???

 (了)

■補遺

 小田原市立図書館藤田西湖文庫は、故藤田西湖氏が生前に収集した武術・武道関連の書籍を収蔵・保存しているものである。

 今回、はじめてすべての目録に目を通した。

 ネット時代、万歳である。

 興味深かったのは、中世~江戸~明治から昭和まで、それぞれの時代の武術や兵法に関する膨大な資料のほか、占術関連の資料も実に豊富にあることであった。

 私は個人的に、ここしばらく周易や気学関連の学習にも取り組んでいるのだが、本目録には新井白蛾や真勢中州、加藤大岳など、易占の古典的名著も数多くあり、昭和の忍者・藤田氏の幅広い考察対象の一端を知ることができた。
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