夏の手裏剣術講習会と合同稽古/(手裏剣術)
- 2015/07/08(Wed) -
 毎年8月、戸山流居合抜刀術美濃羽会中津川稽古会の皆さんと翠月庵とで行っている、納涼会と手裏剣術講習会&合同稽古の日程が決定した。

 会員諸子にはメールでお知らせしたので、出欠の返信をくだされ。



 振り返ると、中津川稽古会の皆さんとのお付き合いも、はや9年に及ぶ。中津川での手裏剣術講習会も、すでに20回以上を数え、皆さんの打剣の腕前も着実に上達していることは、手裏剣術を指導する者としてたいへんうれしいことだ。

 年に2~3回という限られた時間での講習だが、9年間にわたって継続することで、すでに多くの皆さんが二~二間半の直打をものにし、三間を通す人も複数人となった。

 またここ数年は、打ちやすい大型の剣はもとより、翠月剣での打剣や脇差を手裏剣に打つ飛刀術などについても、皆さんかなりよく刺さるようになってきている。

 昨年行われた演武会では、刀法併用手裏剣術を披露されたとのこと。残念ながら、私はその演武を直接見ることはできなかったが、中津川稽古会代表で私の武兄であるO先生から事前の相談と事後のご報告を受け、同会に手裏剣術を伝えている者として本当にうれしく思った。

 また、こうした中津川稽古会の皆さんの手裏剣術の上達は、我々、翠月庵一同にとっても、たいへん良い刺激になっている。

 今年春の苗木城武術演武会で、我々が四間直打の演武に挑戦したのも、こうした刺激によるものであるし、演武会の後の手裏剣術講習会では、私は指導の前面からは一歩引いて当庵筆頭のY氏とK氏に指導をしてもらったのも、やはりそういった刺激を受けての対応であった。



 慶應義塾を創設した福沢諭吉は、教える者と学ぶ者の分を定めず、相互に教え合い学び合う仕組みを「半学半教」と唱え、その教育理念とした。

 一方で手裏剣術をはじめとした武術・武道には、古来から「師弟の分別」というものが厳然としてあり、それがあるからこそ有効となる修行階梯と、それに伴う学びや気づきがある。

 日本の技芸における伝統的な師弟関係は、一見、「半学半教」という理念と矛盾するように思えるかもしれないが、私は両立するものと考えている。

 指導する立場となっても、常に学ぶ姿勢を持つことはいうまでもない。

 それは、自分が指導する立場となってからも、二歩も三歩も先を行く己の師から引き続き学び続けることを止めないということはもちろん、自身が教えている門下や講習生からも学ぶべき点や気づきが無数にあるのだ。

 増上慢の魔境に陥らないためにも、日々の手裏剣の一打、居合の一閃、木太刀のひと振りを丁寧に、自分の師、先輩、同門や後輩、そして門下の人たちに誠実に向き合っていきたいと思う。


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▲2015年4月、苗木城武術演武会の後、戸山流居合抜刀術美濃羽会中津川稽古会の皆さんと
翠月庵一同とで記念撮影


        ~まけてのく 人を弱しと思うなよ 智恵の力の強き人なり~
                   (柳剛流中山派 剣一世・中山多七郎吉廣 『修行録』より)


 (了)
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