玉城町で紀州藩田丸伝柳剛流の演武が披露されたとのこと/(柳剛流)
- 2015/09/02(Wed) -
 先月、ネットで柳剛流に関する情報をつらつらと調べていたところ、去る5月17日に三重県の玉城町で行われた町制施行60周年記念式典にて、柳剛流の演武が行われていたというブログの記事を見つけた。

『尚之介のひとりごと』
http://tamamaru-taiko.jp/blog/

-以下、引用-

「玉城町町制施行60周年記念式典」(2015年5月26日記事)

 5月17日(日)町制60周年記念式典が田丸小学校体育館で挙行された。式典の前には有田神社の獅子舞が長更獅子舞保存会により披露された。また。幕末に台頭した剣術の一流派である柳剛流の剣術が披露された。

-以上、引用終わり-


 玉城町といえば紀州藩田丸伝柳剛流興隆の地である。

 となると当然ながら、演武は松坂市にて田丸伝の柳剛流を伝えている養心館道場・三村幸夫師範とそのご一門によるものだったのだろうと推察するものの、上記の記事には演武者の氏名や演武の内容などは書かれていないため、詳細は不明であった。


 その後、このニュースについて、本ブログで何か書こうかなあとつらつら考えていたところ、Twitteでこの件について書いている人がいて、「ありゃりゃ、先に書かれちゃった・・・」と思い、なんとなくそのままになっていた。

「三重県の玉城町で柳剛流剣術が演武されたらしい。」
https://twitter.com/inuchochin/status/635342169864187904

 ま、新聞のスクープ記事というわけではないので、「先に書かれちゃった」も何もないのだろうけれども(笑)。

 私も、「玉城町で柳剛流の演武が行われた」という事実しか把握していなかったので、それ以上の情報がないと改めて自分のブログで書く意味もないかなあ・・・、などと思っていたわけです。


 さて、そんなこんなで今日、私は朝から机に向かって高齢者のリハビリテーションに関する原稿を書いていたのだけれど、午前中に別件の仕事がらみでいささか腹の立つことがあり、なんとなくクサクサとした気分で筆がのらず、午後からは夕方まで仕事がほとんどはかどらなかった。

 そこで、何か気分転換がしたいなと思い立ち、「ぢゃあ、玉城町役場に電話取材でもするか(キリッ!」っと、発作的に思い立った次第(爆)。

 その結果、玉城町町制施行60周年記念式典での紀州藩田丸伝柳剛流の演武は、次のような内容だったことが分かった。


・打太刀は養心館道場三村幸夫先生、仕太刀は師範の御令息である三村幸也先生。

・演武内容は剣術の組太刀7本
 1.無心剱
 2.中道別剱
 3.獅子乱刀
 4.青眼右足刀
 5.捨輪刀
 6.相知刀
 7.右剱  
 ※演武時、6本目で木太刀が折れるトラブルが起きたため、7本目の右剱は披露されなかったとのこと。

・今回の演武は、町制施行60周年記念式典のイベントとして初めて行われたもので、定期的なものではない。


 上記7本の剣術形について、手元資料にある武州系および仙台藩角田伝系の切紙・目録伝書に記されている剣術形名と突き合わせると、すべての形について、いずれかの伝書に同一の形名があることを確認することができた。

 なお、取材に対応してくださった役場の担当者氏の話では、上述の通り今回の演武は町制施行60周年記念式典の一環としての単発イベントであり、今後、何からの形で同町で紀州藩田丸伝柳剛流の演武を継続的に行うといった予定は、今のところはないとのこと。


 いずれにしても、伝系が異なるとはいえ当流が西国でも脈々と受け継がれているという事実は、たいへん喜ばしいことだ。

 機会があればぜひ、後学のために田丸伝の演武も、直接拝見したいものである。

 (了)
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