柳剛流の稽古人口/(柳剛流)
- 2016/06/14(Tue) -
 今、とある制作会社の依頼で現代武道に関する紹介記事を書いている。

 その関係でつらつら調べ物をしていて、「競技人口」に関するデータを目にした。

 日本体育協会が公開している加盟団体の競技別登録者数を見ると、たとえば剣道は167万6141人となっている。全剣連のホームページをみると、この数字は国内で登録している有段者数なのだという。ちなみに、全剣連居合は8万8479人、杖道は2万2244人だという。

 柔道は、ぐっと下がって17万7572人。これは全柔連に加盟登録している者の数だという。

 一方で空手道は、全空連の登録者数が8万652名と、さらに少ない。もっとも笹川スポーツ財団の発表では、国内の空手人口は約300万人(!)としている。これは、いくらなんでも盛りすぎだろう(笑)。

 そのほか全日本なぎなた連盟は6900人(有段者のみ)、少林寺拳法連盟は7万人、全日本弓道連盟と全日本銃剣道連盟については、体協のページに競技人口の記載がない。

 このように体協所属の競技団体では、剣道がぶっちぎりで最大の競技人口を誇っている。

 とはいえ、ここで言う「競技人口」については、どのレベルの人を1人とカウントしているのかの定義がバラバラなので、一概に比較することはできない。それでもやはり、日本でもっとも広く行われている武道が剣道であることは、間違いないのだろう。



 では我が柳剛流について、競技人口ならぬ稽古人口はどれくらいになるだろうか?

 龍野藩伝柳剛流の系統で、突杖のみを「柳剛流杖術」として稽古している会派は、長野県や東京都、山口県などにあるようで、それらを合計すると、おそらく数十人単位にはなるのではなかろうか。

 一方で、柳剛流の本義である剣術を稽古している人は、初心者から師範までを合わせても、おそらく全国で20人に満たないであろう。

 (私の知っている限りでは、14人しかいない)

 柳剛流長刀にいたっては、仮に現在の紀州藩田丸伝で伝承されていないとすれば、現存するのは国際水月塾武術協会で伝承されている仙台藩角田伝のみとなり、稽古者数はわずか数人ということになる。

 ある流儀の業が後世に継承されていくのには、いったいどれくらいの稽古者がいればよいのか定かではないが、少なくとも現状では柳剛流は失伝寸前、断絶間近であることは間違いないだろう。

 こうした点で、今は己の業の研鑽で精一杯の私だが、「普及」や「伝承」ということも真剣に考えていかなければならないと感じている。

1601_田丸伝形演武
▲明治24~25に撮影された柳剛流の演武
(打太刀・森田音三郎、仕太刀・村林長十郎)


201606_柳剛流
▲上の写真から約120年後の柳剛流の演武
(打太刀・小佐野淳師、仕太刀・瀬沼健司)


 (了)
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