黒織部/(数寄)
- 2016/06/22(Wed) -
1606_黒織部


 先日、母の遺品整理の際に出てきた黒織部の筒茶碗。

 以前、誕生日のお祝いとして私が贈ったものだが、結局、こちらの手元に戻ってきてしまった。

 筒茶碗は本来、冬に使うべきものだが、今晩はこの茶碗で一服喫してみよう。


 お茶といえば、茶道の古典のひとつである『山上宗二記』は、戦国の世を生きた茶人の息吹を、たいへんヴィヴィットに伝える名著であり、常日ごろから愛読している一冊である。

 その中に、こんな一節がある。

「人間は六十定命と雖も、その内、身の盛んなる事は二十年なり。茶湯に不断、身を染むるさえ、いずれの道にも上手は無きに、彼是に心を懸くれば、悉く下手の名を取るべし」

 文中の「茶湯」の部分を「武芸」に置き換えると、天命の歳を目の前にした市井の武術・武道人としては、なんとも身につまされるものがある。

 ま、下手は下手なりに、武芸に不断、身を染めていくしかあるまいね。

 (了)
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