年老いた剣豪の覚悟で/(武術・武道)
- 2016/06/30(Thu) -
 20年来の兵頭流軍学の徒として、兵頭二十八師の著作はできるだけ新刊初版時に購入し、精読するよう努めている。

 しかし、昨年3月に発行された『こんなに弱い中国人民解放軍』(講談社+α新書)は、たまたま買いそびれていたのだが、昨日、出先の駅前の書店で偶然目にすることができ、早速購入。じっくりと読ませていただいた。

 本書はタイトルの通り、中国人民解放軍の戦力の実態について分かりやすく解説しているものである。

 その上で、巻末にある「年老いた剣豪の覚悟で」という一文が、本書の主旨とはまた違った意味で印象的であったので、以下に引用したい。


 日本は年老いた剣豪である。
 対米戦争中のような若々しい競争心は、集団としてなくしている。だが、体力の余った若い剣士が功名心に駆られて日本を挑発してくる。
 限られた体力で、それにどう対処すればいいのか?
 昔の剣豪は晩年にこう覚悟したという。こちらの戦術などは、いまさら考えない。だが、相手が戦争したいというのなら、相手がしたいような攻撃をさせよう。それに応じて勝つ一手あるのみである、と。



 ここで示されている「昔の剣豪」とは誰なのかとか、その出典は何なのかなどといった、野暮なことはいうまい。

 そんなことよりも、ここで示されている「年老いた剣豪」の教えに仮託されたアレテー=武徳を、現代の武術・武道人である私がどう感じ、どう身を処するのかということが重要なのだ。


201606_兵頭二十八
▲『こんなに弱い中国人民解放軍』兵頭二十八著(講談社+α新書)

 (了)
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