柳剛流突杖「ハズシ」/(柳剛流)
- 2016/07/08(Fri) -
 以前、本ブログにて、柳剛流突杖(杖術)の「ハズシ」という形=業について、「これは体術にそのまま応用展開しやすい、云々・・・・」という旨の考察を書いた(「柳剛流突杖の体術への展開」http://saitamagyoda.blog87.fc2.com/blog-entry-917.html)。

 その後、つらつらとネットを見ていたところ、山口県で杖術の稽古をされている「如水館」という団体の方のブログで、「柳剛流杖術”外"≒入身投げ」(http://jyozenmizunogotoshi.blog.fc2.com/blog-entry-16.html) という記事を拝読。

 「考えることは、一緒だなあ」と思った次第である。

 ブログを拝見すると、如水館さんは岩目地光之先生門下の道場ということなので、そこで稽古されている「柳剛流杖術」は、塩川寶祥先生の系統である龍野藩伝の柳剛流であろう。

 私は岩目地先生には面識はないのだが、塩川先生は演武会などで何度かお姿を拝見したことがある。

 しかも、初めてお会いしたのは某武道館の更衣室で、たまたま塩川先生と私の二人っきりという状況であり、咄嗟ながらも着替えをお手伝いさせていただいたのは、もう20年近くも前のことだ。

 おまけにこの時、私は塩川先生のことをまったく存じ上げていなかったので、「ご年配の武道家が、一人で更衣されているなあ・・・」ぐらいにしか思わなかった。

 塩川先生について、真剣での立ち合いも経験されている最後の実戦派古流武術家だと知ったのは、それからしばらく後のことであり、今となっては冷汗三斗の思いである・・・・・・。



 さて、龍野藩伝系の柳剛流杖術は、おそらく最も全国的に普及している柳剛流の一派であろう。

 一方で龍野藩伝柳剛流では、剣術や居合、長刀や殺活術など、杖術以外の形や術がすべて失伝しているというのは、まことに残念なことである。

 私は、この系統の杖の形については写真でしか見たことがないけれど、私たちが継承している仙台藩角田伝柳剛流の突杖とは、趣の異なる点も少なくないようだが、形の大意はおおむね同じようである。

 そういう意味で、龍野藩伝にせよ仙台藩伝にせよ、「ハズシ(龍野藩伝では『外』)」の形が、体術への展開を連想しやすいというのも、当然といえば当然のことだろう。

 一方で、古流武術とは別に空手道を稽古してきた私が、「ハズシ」の形から捌いて入身してからの当身(突き)を連想したのに対し、如水館さんのブログ筆者の方が、同じ「外」の形から合気道の入身投げを連想されたというのは、また違った意味で、なかなかに意味深長ではなかろうか。

 私は合気道の素養はないのだけれど、入身投げというのは非常に独創的かつユニークな、合気道を代表する技だと思う。ことに、「正面突き入身投げ」は、深みのある実践的な業だ。



 伝承の系統は異なるとはいえ、流祖を同じくする柳剛流が、このように全国各地で大切に伝承・稽古されているというのは、当流を学び愛する者として、とてもうれしく、また心強く思っている。

 (了)
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