掛け声/(武術・武道)
- 2016/10/11(Tue) -
 世間様は3連休とのことだったが、六無斎たる私は、原稿書きやら、わずか1か月でお亡くなりになったパソコンの再設置など、いつも通りのあわただしい3日間であった。

 このため、翠月庵の定例稽古も休みにしたのだが、その代わりに日曜と月曜の夜は、いずれも埼玉県立武道館で自主稽古を行った。

 いつもなら、広々とした第二武道場を独り占めでの稽古となるだが、3連休ということもあってか、珍しく日曜夜も月曜夜も、いずれも同じ2人の方が先客として居合の稽古をしていた。

 見るともなくみたところ、この方々は全剣連居合か、あるいは無双直伝英信流か夢想神伝流のようだが、実際のところ、そのあたりの区別は私にはさっぱり分からない・・・・・・。


 さて、先客の稽古の邪魔にならないよう、彼らから十分に離れた道場の最奥の一角で、まずは準備運動も兼ねて、柳生心眼流の素振り21カ条の表7本、そして先の本部稽古で師より伝授していただいた中極3本の形を打つ。

 広々とした稽古場で、腹の底から、「トッ!」「ハッ!」「ヤッ!」と存分に掛け声をかけながら打つ形は、実に爽快だ。

 続いて、柳剛流。

 剣術、居合、突杖、長刀を、これまた存分に、「エイ!」「ヤッ!」「トッ!」と掛け声をかけつつ、何度も形を繰り返す。

 最後は、神道無念流立居合。

 こちらも、「エイ!」「ヤッ!」「トッ!」の裂帛の掛け声をかけながら、12本の形を抜く。

 
 このブログでもたびたび触れているとおり、私は武芸における掛け声というのは、ある種、形而下的な実体を持った実効性のある武技のひとつだと考えている。

 それゆえ、掛け声をかけるべき技は、己の全身全霊を込めて掛け声をかけるよう心がけている。

 ゆえに、まあ有体に言えば、他人様からすると、かなりうるさいかと思う。

 だからこそ、思う存分に掛け声がかけられる武道館の道場での稽古はありがたい。なにしろ、拙宅の室内や、周辺の屋外では、近所迷惑も考えて無声での稽古にならざるをえないのである。

 その点、翠月庵の行田稽古場は、屋外ながらも存分に掛け声をかけられるのは、たいへんにありがたいことだ。


 さて、私を含めて3名しかいない、ひと気のない広々とした武道館の道場で、思う存分に掛け声をかけながら、長木刀や剣、杖や長刀を振るった私は、実に爽快な稽古を満喫させていただいたわけだが・・・・・・。

 その間、道場の反対側では、先客の2人の居合道家が、無声で静かに静かに、稽古を続けていた。

 思うにたぶん、私の掛け声が、さぞかし喧しかったのではないかと思う。

 とはいえそれは、けして嫌がらせなどではないので、そのあたりはご寛恕いただきたく、お願い申し上げ奉り候。

 (了)
 
スポンサーサイト
この記事のURL | 武術・武道 | ▲ top
| メイン |