2月の水月塾本部稽古~柳剛流、柳生心眼流/(武術・武道)
- 2018/02/26(Mon) -
 昨日は水月塾本部での稽古。

 今回も埼玉支部門下のU氏とともに甲州へ。

 まずは私とU氏共に、師である小佐野淳先生に柳剛流の稽古をつけていただく。

 私は剣術・突杖・長刀(なぎなた)を、U氏は剣術を、それぞれ師に打太刀を執っていただき、手直しをしていただいた。

 次いでU氏は、八戸藩伝神道無念流立居合を、師より直接指導していただく。

 一方で私は、柳生心眼流の稽古。

 関西支部長の山根章師範に相手になっていただき、表・中極・落・切と、素振28ヶ条を相対で打ちながら、師に細かな手直しをしていただいた。


 昼食後は、関西地域の古流武術を精力的に調査・研究されている、姫路支部長の西躰勇師範が持参された貴重な伝書類などの史料を拝見、師のご解説を伺う。

 そして午後の稽古。

 U氏は以前から稽古を希望していた金鷹拳を、師より指導していただく。

 一方で私は、引き続き山根師範に組んでいただき、柳生心眼流の「取放」、「取返」の各7ヶ条14本を稽古。

 さらに今回は師より、新たに「小手返」7ヶ条を伝授していただいた。

 その後は約束組手の形式で、柳生心眼流の様々な実践用法について、師のご指導をいただきながら打ち込み稽古を繰り返す。

 今回は、特に細かな用法や口伝を教えていただき、非常に学びの多い稽古となった。

 稽古の最後は、師と山根師範による天道流剣術の形を拝見。

 精妙を極めた非常に高度な剣の理合を感じさせる、静謐かつ緊張感あふれる「業」と「術」の数々に思わず息をのむ、たいへん貴重な見取り稽古をさせていただいた。

 

 稽古後は、いつものように師に同道させていただき、各支部の皆さんとともに居酒屋にて小宴。

 我ら埼玉支部のうわばみ2匹は、師のシーバースリーガル/ミズナラをがぶがぶと飲みほし、良い頃加減の千鳥足で坂東への帰路についた。

 (了)
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或る茶会/(武術・武道)
- 2018/02/15(Thu) -
 過日、とある茶会の記事を読んだ。

 その茶会では、衆人環視の中、裸体の女性を器に見立てて菓子を盛り、手前を行ったのだという。

 またこの茶会の亭主は、政府や海外の要人を招いた茶会も催している高名な人物だそうな。

 ま、日本は自由の国であるし、本来茶の湯というものは、もてなしのために「作意」の新しさを工夫するものであるが、これほど侘茶の志からかけ離れた、見世物としての茶事も珍しいのではあるまいか。

 かつて山上宗二は、

我が茶湯をば取り乱し、天下へ出で、坊主顔する者は、梅雪同前なり。



 と、世におもねる茶湯者を厳しく批判した。

 また『南方録』には、

思ひ々々さまざまの事をたくみ出し、古伝にちがいたること、いくらと云数を知らず。十年を過ぎず、茶の本道捨たるべし。すたる時、世間にては却つて茶の湯繁昌と思べきなり。ことごとく俗世の遊事に成りてあさましき成りはて、今見るがごとし。



 とある。

 もっとも、利休や宗二が求めた「修行得度」としての茶の湯など絶えて久しいのであろうし、ならば裸の女性を茶室に入れるといった常軌を逸した茶事を、利休直系の流派の名のある師範が行うというのも、むべなるかなと思う。

 そういえば数年前ある雑誌で、茶室内で半裸の男が打刀を脇に置いて茶を服している写真が掲載されたことがあったが、これなども茶の湯の伝統と精神を根底から冒涜する、あまりにも酷い演出写真であり、その撮影意図に首を傾げたのは私だけではあるまい。



 さて、翻って武術・武道の世界でも、見世物まがいのパフォーマンスで、衆人の耳目を集めようとする人々がいる。

 それはそれ、何をしようが公共の福祉に反しさえしなければ自由であり、私には関わり合いのないことだ。

 しかしグレシャムの法則を持ち出すまでもなく、そういったあさましい行為が日本の武術の伝統だと、世間一般の皆さんに誤って認知されてしまうようであれば、それはまことに困った事であり、斯界の末席を汚す者として憂慮に堪えない。

 「悪貨は良貨を駆逐する」というようなことにならないよう、心から願う次第である。

 (了)
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柔(やわら)の稽古/(武術・武道)
- 2018/02/13(Tue) -
 昨晩の稽古は柔術を中心に行った。

 といっても、自宅での自主稽古なので相手がいない。

 捕りにせよ受けにせよ、柔(やわら)の稽古というのは、相手がいないとままならないものなのであるが、こうした点で、柳生心眼流は素振りがあるのでありがたい。

 まずは、表、中極、落、切と、素振り二十八ヶ条を行う。

 元々空手道で培われた打撃感覚が強かったこともあり、心眼流を習い始めた当初は、その動きになかなか体の感覚がなじまなかったのであるが、最近になってようやく、心眼流の素振りが体になじみ始めてきたかなという感覚が(わずかだが)してきたように思う。

 当身についても、当初は独特の柔らかい握りに対する違和感が強かったが、最近では掌と拳それぞれの特長を兼ね備えた心眼流独特の握拳で、「当てられるな」という実感が少しずつ育ってきた。

 次いで、取放と取返の各七ヶ条を復習。さらに、実践応用稽古を行う。

 柳生心眼流の体動のある部分は、柳剛流剣術に含まれる体術的技法にも通じるところがあり、その辺りについても念頭に置きながら稽古をする。

 心眼流に続いては、水月塾制定日本柔術。

 初伝逆取から中伝逆投までの動きを、単独動作で復習する。

 ここで、当身の部位を確認していた時にふと思ったのであるが、楊心流系の殺では、右肋は「稲妻」または「電光」、左肋が「月影」というのが一般的だが、柳剛流の殺活術では、右肋は「右脇」、左肋が「稲妻」となっていることに改めて気づく。

 この点は注意しておかないと、「稲妻」の部位を混同してしまいそうだ。

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▲仙台藩角田伝柳剛流の殺活術では、右肋は「右脇」、左肋は「稲妻」と称す。これは昭和14(1939)年の伝書でも、文久2(1862)年の伝書でも同様である


 稽古の〆は柳剛流の殺について、当身の単独動作を行いながら部位を確認。

 仙台藩角田伝柳剛流の殺十八ヶ条に加え、武州岡安伝柳剛流の殺十三ヶ条と五ヶ所大當も復習する。

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▲武州岡安伝柳剛流の殺活術に伝えられた「五ヶ所大當」


 現在、私の武術修行の本義は柳剛流と手裏剣術であるが、そもそも自分の武術修行の始まりは12歳から始めた柔術であったこともあり、柔の稽古は実に楽しく興味深い。

 幸いなことに、今年からは翠月庵でも門下諸子とともに柔術の稽古がしっかりとできるようになったので、今後もさらに稽古を積んでいきたいと思う。

 (了)
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稽古時間の延長/(武術・武道)
- 2018/02/10(Sat) -
 昨年まで翠月庵の定例稽古は、毎週土曜の午後3時から5時までの2時間だったのだが、この1月から開始時間を1時間早め、午後2時から5時まで3時間、稽古を行っている。

 これは近年、当庵で指導および稽古する内容が増えるなか、従来の2時間の定例稽古だけでは十分な指導や稽古がままならないなと感じていたからである。



 そこで今年から定例稽古の開始時間を1時間早め、基本的に柔術1時間、手裏剣術1時間、柳剛流1時間というような割り振りで稽古を行うようにしている。

 これにより、たとえば手裏剣術の稽古では、みっちり1時間手裏剣を打つことができ、門下に対しても2~3間の基本打ちに加え、移動しながらの打剣の基本である運用形や刀法併用手裏剣術を、時間に余裕をもって指導することができるようになった。

 柔術や柳剛流についても同様で、稽古時間に余裕がある分、これまで以上にひとりひとりの門人に丁寧な指導ができるようになったと思う。



 本日も、まずは野天に敷いた茣蓙の上でたっぷり1時間、当て、投げ、抑え、固めて、柔術の稽古。

 ま、一応まだ、コンクリートの上でも受け身くらいは取れるけれども・・・・・・などと見栄を張りつつ、地べたの上で柔術の稽古をしていると、内心、「畳というのは、ほんとうに柔らかいものだな・・・」としみじみ思うわけだ(爆)。

 その後は、手裏剣を2~5間間合いでビシビシと打ち込むこと30分。

 次いで、帯刀した状態から手裏剣を打ち抜刀する、刀法併用手裏剣術の指導を30分。

 そして柳剛流剣術と突杖について、ひとりひとりの門下を相手に、休むことなく打太刀を執る事1時間。

 本日は特に、目録・柳剛刀の一手である「無心剣」をじっくりと指導。

 柳剛流剣術の業の中でも、特にこの無心剣は、気押しと位取が重要になる、難しい形のひとつである。

 それだけに、何度も繰り返し、丁寧に指導する。



 こうして3時間の稽古は、あっという間に終了。

 欲を言えば柳剛流の稽古は、さらにもうプラス1時間くらいやりたいのであるが、さすがにそれは諸般の事情で難しいところである。

 その分、門下諸子も、私自身も、稽古場以外での日々の自主稽古を、欠かさぬようにしていかなければならない。

 (了)
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1月の水月塾本部稽古~柳剛流、甲陽水月流/(武術・武道)
- 2018/01/29(Mon) -
 昨日は水月塾本部での稽古であった。

 今回は埼玉支部の門下として、当庵のY氏とU氏も参加し、午前中は柳剛流の稽古。

 師に打太刀をとっていただき、Y・U両氏は剣術を、私は剣術・突杖・長刀をご指導いただく。

 昼食後は伝書講義。今回は柳剛流を剽窃した流儀である加賀の水野一傳流をはじめ、中将流、さらに姫路支部長の西躰師範が持参された各種の伝書類も拝見させていただく。

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▲柳剛流をほぼそのまま剽窃している水野一傳流の初伝伝書



 午後は、水月塾制定の日本柔術(甲陽水月流)の稽古。中伝逆取を復習する。

 稽古後は、師に同道させていただき、居酒屋にて皆さんとの小宴。

 全員うわばみの埼玉支部一同は、いつものごとく鯨飲馬食し、千鳥足で武州への帰路に着いた。

 (了)
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